「和太鼓製作」カテゴリーアーカイブ

大締補修-5 

数回にわたり補修を繰り返してきましたが、結局のところ音に影響を及ぼさないように最小限の大きさの皮での補修では、上手く行かない事が判り完全に行き詰まりました。

しかし、苦しんでいる私を見かねて「使っていないリング皮があるのでこれを使って作り変えてみたら?」といつもお世話になっている太鼓団体この会長様からのご好意でリング皮を頂きました。

1435293532158

既に子供用プールに入れて水に浸けてしまっていますが、直径800mmのリング皮です。

750mmのリング皮に作り直すよりそのまま使用した方が得策と考え8穴の特殊リング皮を16穴に変更します。

単純に2倍の穴数にすればよいので、穴と穴の間に新しく穴を空けていきます。

十分に水に浸けて皮を柔らかくしてから小さく切り込みを入れてテーパー状の金具を差し入れて穴を空けようと思います。

今回は、大きなラチェットレンチの柄を差し込んで希望の穴のサイズに固定し乾かしました。

穴を固定し乾燥するには、今回初めて18mmの木栓を差し込みました。 いつもは、乾燥してから木工ドリルの刃で空けていましたが、初の試みです。

1435538734226

その後、十分に乾燥させます。

必ず日陰で干した方がよく、急いで乾燥させるとリングが歪むおそれが有ります。

150628_1422~03
150628_1422~03

じっくり乾燥してから木栓を外し桶胴を組み込みました。

飴色の仕上がりで、音に期待してしまいます。

大締 補修-4

膠が他の部分に触れるのを避ける為に被せて置いたポリフィルムですが、貼り合わせた裏側(リング皮表面)にも置いてあったのですが、見事にずれていて下に置いてあったOSB材にくっついてしまいました。

スクレッパーで慌てて外しに掛かりましたが、硬化が進んでしまい皮とOSB材の間に差し込んで剥ぎ取りました。 しかし、皮の部分も削り取れてしまいました。

150509_0909~01

 

剥ぎ取ったしまった削りカスをきれいにして元の位置にまたもや接着しました。

銀面のは剥がれた部分にも膠を塗って表面の保護にしました。

膠の原料は牛さんなので、皮との相性は抜群ですが、取り扱いに注意が必要ですね。 慌てず騒がずしっかり準備してです!

ここで、この大締を製作した時の画像をお見せ致します。

初めての桶胴製作なので果たして形に成るのか? という疑念に駆られて、材料は身近で安価な材料、ホームセンターで売っている2×4材(スプルース)を半分に割って使用しました。

半割にする為にテーブルソー(280mm)を用意しました。

1回で半割に出来ないので、2回切りで割りました。

物が大きいのでボンドを付けるのも時間が掛かるし、桶状に並べるすべも分からずに闇雲に作業するもんですから、何度も並びかけていた物を転倒させてしまい半ば泣きながら作業した記憶が有ります。また、胴の真ん中部分を膨らませず寸胴になっています。まずは、形になるかどうかでしたから。

何とか貼り合わせて外側から針金や荷締めベルトで締め付け乾燥、丸く削り、歌口の形成を行い色付けしてニス塗りしました。

050429_1323~002050429_1323~001050429_1404~002050429_1404~001050429_1539~002

 

リング皮の製作画像は、探しても見つから無いんです。

大変貴重なデーターだったのですが、残念です!

大締 補修-3

乾かす事に重点を置きすぎたようで、補修用の皮の厚みにムラが有り少し厚い皮の部分の乾きが遅く、せっかく接着した部分が剥離してしまっていました。 また、濡らした皮を接着するのは、無理だと判断し剥離した部分からスクレッパーを入れて剥がしてやり直す事にしました。

150507_2152~01150507_2152~02

まず、補修用皮の厚さを整える為にノミやスクレッパーで削り厚さを整え輪郭部分を薄くして、補修皮のテンション主張を緩和してみました。

150507_2155~01150507_2152~03

膠接着作業は、時間を掛けたく無いので、画像を取れないのが残念です。

圧着する為に重石を乗せて置きます。 膠がはみ出てしまうので、薄いフィルムで挟み込んで皮に重石がくっつくのを防ぎます。

150507_2222~01

 

どうやって乾燥させたら良いのか分からなくなりました。

大締 補修ー2

濡れた皮どうしの貼り合わせだったので、乾くにつれて皮が縮んでしまい裂けた部分が離れてしまいました。

これは、全くの誤算でしたが、表面側に段差が生じず皮が熟れた(こなれた)ら違和感が無くなるんではないかと想像出来ます。

単に裂け目の裏側の貼り合わせた皮の色が確認できるにすぎず、貼り合わせた皮が未使用な為に色の違いがハッキリ出た為と思います。

150506_1846~02150506_1846~01150506_1846~03

 

金曜日まで乾かして、組み込んでみます。

大締 補修

のびのびになっていた大締の補修をします。

まず、このリング皮を作った時の物と思われる皮の切れ端を作業場で見つけて置きました。 しわくちゃだったので1度水に浸して柔らかくしました。

リング皮の裏面に皮を貼り付けて補修します。

接着材は、前回と同じに膠(にかわ)を使用します。150504_1425~01

とても硬い物なので、ペンチで細かく裁断します。

切った時に弾けて飛んでゆくので、袋の中で裁断します。

150504_1429~01

 

裁断した膠を容器に入れて水をひたひた程度に入れます。

150504_1431~01

 

ちょっと水を入れすぎたので、膠を合計3,5本入れて数時間(3時間程度)置いてから加熱します。

膠の使用方法としては、鍋で煮るという記述がほとんどで、少量の加熱に向いていないと思い小さなガラス瓶に入れて電子レンジで加熱します。

たまたまあった牛乳の120cc程度の瓶がキャップ付きであったので、今回も使用しましたが、加熱に耐えられないガラス瓶もあるのでご注意下さい。

今回は、薄めの膠で仕上げたかったのですが、結局、剥がれた場合の補修が大変そうなので、いつもの濃い目で貼り合わせました。

貼り合わせる皮を破れた箇所に合せて裁断します。

150505_0820~03

リング皮の破れた表面にテープを貼り膠が表面に滲み出るのを防ぎます。

150504_2055~01

今回は、水で戻した皮なので補修箇所も水に濡らして置きました。

150505_0821~01

 

膠を沸騰しないように少しずつ加熱し、たまたま中を割り箸などで掻き回しながら溶かし完全に溶けたところで、リング皮と補修皮の両面に塗り付けて貼り合わせました。

すぐさま、重石をのせて固まるのを待ちます。

150505_0820~01

膠を塗りつけている間にどんどん膠が硬化してくるので、急いで作業しなくては行けません。

1晩放置して置きましたが、貼り合わせ部分の皮が濡れ皮なので、重石を外し、表面のテープも外して陰干しにしています。

さて、どんな感じに仕上がるでしょうか?

明日以降、乾き具合を見て組み上げてみます。

大ピンチ!

自慢の2,5尺大締太鼓(自作)の面が破れました。

150419_1933~02150419_1933~01

 

反対の面は、製作時に既に破ってしまっていて縫い合わせしてリング皮にしていました。

さらに、地方からの演奏依頼の際、他団体との合同演奏をした時に地元のお若い方に見事に打ち抜かれてしまい内側から膠で皮を貼り付けて何とか使用していました。

150419_1933~03

今回破れたリング皮は、制作から10年程経ちましたが、最初から鳴りが良く 他のどんな大締より大きな音で鳴ってくれてました。

元来、女・子供(大人のおっちゃんがいない)で演奏しているので、どうしても音の大きさで負けてしまいます。 それを補うに余り有るリング皮でしたので、ショックも大きかったです。

打ち抜いた本人が一番ショックでしょうね~!

形有る物は、何時かは壊れるということで、今後の対策を急ぐ事にしました。

太鼓屋さんにリング皮を見積もってもらうと、定価@23万円前後という事で、自己資金で替え皮を買うことが無理と判り出来るだけダメージがないように自己補修する事にしました。

その模様は、随時、アップしますし、10年前の製作中の少ない画像も合せてアップしますのでご覧下さい。

バチを作る

先日の体験教室の時に受講者のバチが足りなかったので、製作しようと思います。

素材は初心者でも扱いやすいように軽い物を使います。

丁度、ダ○ソー製のモップの柄があったので

150112_1423~01

 

部品を外し柄の部分だけにします。

150112_1424~01

 

全長115cm有りましたので、34cmで切断し1本から3本取りします。

先を丸めるのに最初からサンディングするのが大変なので、鉋で鉛筆を削るように丸めてからサンディングしようと思います。

150112_1508~02150112_1508~01150112_1508~03

 

後、ランダムサンダーを上向きにして、バチを回転させながら仕上げて行きました。

150112_1746~02150112_1746~01

切断面が割れていた物もありましたので、10本5組のバチが出来ました。黒いフィルムは、外したほうが良さそうです。

「太鼓くり抜き胴」材料調達 

木工旋盤作りがストップしたままなので、投稿が止まってしまってます。

旋盤を作る理由の1つは、昨年3月にタモの木を薪にする為に切り倒した従兄弟から「玉切りしてあるので太鼓作れるのなら取りに来い」と連絡が有り、早速 頂いて来ました。

060110_1530~01060110_1530~02060110_1531~02

 

このままにして置くと乾燥で割れてしまうので、中心をくり抜いて置く必要があります。

長さが60cm程有りますので、チェンソーでくり抜きました。

060110_1531~01060110_1530~03

 

滅多にチェンソーを使用しないので、おっかなびっくりしながら作業しました。

手元が狂えばせっかくの材料が台無しになります。

 

当初、一人で持ち上げる事が難しい程の重さでしたが、雪が降る前には乾燥が進み簡単に持ち上げられる重さになっていました。

旋盤完成が待たれます。

リング皮にしたいのですが・・・!

宮太鼓の張替えで外した皮を使用します。

ご覧の通り、真ん中付近が破れてしまってます。それを保護するためかガムテープで補修してあり、しかもこびりついてカリカリに乾燥していました。

141130_1624~01

 

ガムテープのこびり付きを取った経験が無いので、取り敢えずフタル酸シンナーをウエスに付けて擦ってみました。

案外取れたので、シンナーでうるかして、カッターナイフの背で皮が痛まないように削いでシンナーウエスで拭き取りました。

141130_1652~02141130_1652~01

 

完全にガムテープ後は消えませんでしたが、ガムテープのこびり付きは取れました。

破れた所で二分して、直径25cm程のリング皮にするつもりです。